なぜこんな原稿はNG?こんな原稿でも間取り図トレースできますか?
間取り図作成代行の専門業者は、依頼原稿を基に図面を完成させます。
ただ、初めて依頼する方の中には、
「こんな原稿でトレースしてもらえるのか?」
「フォーマットは必要なのか?」
「判読できる水準はどこまでだろうか?」
「フリーハンドではどの程度の完成度が必要か?」
といった不安を抱えることもあるでしょう。
今回は、間取り図のトレースを行う前工程において知っておくとお得な知識を解説したいと思います。
もっともトレースに適している原稿は?
間取り図作成代行を依頼する際、“平面図”や“竣工図”を提出することがあります。
平面図は、建物における各階の床面から、一定(1,5m程度)の高さの水平断面を図面化したものです。設計図の中でももっとも基本となるもので、主要部の寸法や主要設備などについて表示しています。
建物を建築する際、これを作成しないということはまずありません。一方、竣工図は、工事中に発生した設計変更などを基に設計図を修正し、実際に竣工した建物を正確に表した図面です。
設計図と実際の建物は一致しないことが多いため、将来の修繕やリフォームの際には、竣工図は重要な資料となります。
これら2つの原稿は、間取り図作成代行の専門業者が間取り図を作成する際、広告作成物と同じくらい受け取る機会が多いですが、余分な線、記号が多く含まれる原稿であるため、間取り図作成代行を依頼する際は、トレースしてもらいたい箇所とそうでない箇所を明確にし、しっかりその旨を伝えましょう。
もし、要望が正確に伝わっていなければ、想像通りの間取り図が完成しなかったり、修正のために無駄な費用や時間がかかってしまったりするおそれがあります。
もちろん、発注の際、間取り図作成代行の専門業者から「この線はトレースしますか?」といった確認が入ることに繋がるので、前もって伝えなければなりません。
ちなみに、もっとも間取り図作成代行の専門業者が判読しやすいのは、やはり”広告作成物”の画像です。
手書きの原稿はなるべく正確に作成すべき
間取り図作成代行の専門業者の依頼原稿は、必ずパソコンで作成しなければいけないと思っている方もいるかもしれませんが、決してそのようなことはありません。
手書きの原稿でも、トレースすることは可能です。
ただ、手書きとはいっても、フリーハンドで作成するのは控えましょう。
なぜなら、フリーハンドの原稿を作成すると、以下のようなことが起こってしまいやすいからです。
- 直線を描いたつもりが曲がってしまった
- 斜めの壁を描いたつもりが補正され、まっすぐな壁としてトレースされてしまった
- 各階の図面の比率が合わないことが発生する など
もちろん、フリーハンドで提出すると、間取り図作成代行の専門業者は「この線はまっすぐなのか」「それとも斜めなのか」を判読できず、見える通りの制作を進めるために修正発生につながるおそれがあります。
もし、依頼予定の原稿が、手書きの状態でしか保管されていないというのであれば、方眼紙などを用いて複製し、それを提出しましょう。
そうすれば、上記のようなトラブルが発生する可能性は低くなりますし、間取り図作成代行の専門業者が存分に技術を発揮してくれることにも繋がります。
原稿に記載されていないものもトレースしてもらえる?
トレースは、平たく言えば“敷き写し”の作業です。よって、依頼原稿に記載されている内容を変更したり、新たに情報を追加したりせず、そのまま間取り図として完成させるのが一般的です。
ただ、依頼主様の中には、「消防申請用に寸法を入れたい」「インテリアを記載してほしい」など、原稿に記載されていない情報の追加を希望する方もいます。
これに関しては、イメージする仕上がりを別途提出することで、間取り図に反映してもらうことが可能です。また、依頼原稿をパソコンで作成し、追記事項に関しては手書きで提出しても問題ありません。
もっとも想定通りの仕上がりにするには、追記事項のイメージを図で描き、それプラス細かい要望を箇条書きなどで記載することをおすすめします。
これだけの情報量があれば、多くの間取り図作成代行の専門業者は原稿に記載されていない内容であっても、正確に反映してくれるでしょう。
まとめ
ここまで、間取り図のトレースに適している原稿や、原稿作成時の注意点、原稿提出時のポイントなどについて解説してきましたが、いかがでしたでしょうか?
前述のポイントを押さえておけば、イメージと違う間取り図が納品されることはまずありません。
一度に大量の発注を検討している依頼主様は、間取り図作成代行の専門業者と事前認識を擦り合わせてから進めるべきですので、特に本記事の内容を参考にしてください。