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間取り図とは?間取り図について解説!

不動産を建築する際、あるいは既存の物件を探す際、必ず目にするのが間取り図です。
間取り図は、その不動産における情報が詰まっている重要な図面ですが、定義について詳しく把握していないという方は、意外と多いでしょう。
ここからは、間取り図とはどんなものなのかについて、詳しく解説したいと思います。

間取り図ってどんなものを指すの?

建築図面は、大きく”意匠図面”、”構造図面”、”設備図面”の3つに分かれます。

意匠図面は、主に姿や形などが描かれたもので、構造図面は、基礎や土台、建物の構造、骨組みなどが表現されています。また、設備図面は、配管の経路や機器のリストなどがまとめられています。

間取り図は、意匠図面の1つに該当するもので、その部屋の広さ、配置といった情報をわかりやすく確認するための図面を指します。

不動産広告には、物件の細かい情報と併せて掲載されることが多く、一目見れば大体どのような部屋なのかがわかるようになっています。

具体的には、部屋の種類や配置、広さ、向きなどを始め、ドアや窓の開閉方向、和室における畳の位置などが確認できます。

ちなみに、間取り図では以下のように、各部屋や設備を略字で表記することも珍しくありません。

  • 玄(玄関)
  • 和(和室)
  • 洋(洋室)
  • L(リビング)
  • D(ダイニング)
  • K(キッチン)
  • WC(トイレ) など

また、扉やドアのタイプに関しては、記号のデザインによってどのようなタイプなのかがわかるようになっています。

例えば窓であれば、引き違い窓なのか片引き窓なのか、それとも片開き窓なのかが、記号を見るだけで把握できます。

じっくり見ればさらにいろんな情報を得られる

間取り図をパッと見るだけでも、その部屋の基本情報は把握できますが、じっくり見ればさらにいろんな情報を得られます。

まず、各部屋の記載があることによって、“生活動線”はイメージできます。これは、室内で動く際の経路のことであり、十分確保されていることで、動きやすく使いやすい間取りであることがわかります。

また、窓の位置や方角などから、日当たりや風通しなども推測できます。

例えば、間取り図に記載された方位記号を見れば、南向きの物件なのかそうでないのかがわかりますし、方角の異なる場所に2ヶ所以上の開口部があれば、風通しはある程度確保されることを把握できます。

ちなみに、間取り図の作成方法に厳密なルールはありません。そのため、表記方法や線の使い方などに関しては、作成者によって変わってきます。

間取り図で得にくい情報とは?

間取り図からは、その部屋のあらゆる情報が読み取れますが、中には得にくい情報もあります。

例えば、実際の開放感がどれくらいあるのかについては、天井高や床面積といった数字だけでイメージするのは難しいです。また、窓の場所や大きさはある程度把握できるものの、縦のサイズや形状まで細かく知ることはできません。

つまり、物件の横断図であるため、高さの情報は得られないということです。

間取り図ではわからない情報を補うには?

間取り図では得られない情報に関しては、建物を真横から見た図面である“立面図”や、“断面図”などを見ることでカバーできます。

例えば、先ほども触れた窓の縦のサイズ、形状に関しては、その物件を真横から見れば把握することが可能です。

間取り図と平面図の違いとは?

間取り図とよく似た図面に、“平面図”というものがあります。これらは同じようなものとして認識されることも多いですが、実際は似て非なるものであるため、混同しないように注意しましょう。

具体的には、以下のような違いがあります。

  • 寸法の正確性
  • サイズ

寸法の正確性

間取り図と平面図の大きな違いとしては、まず“寸法の正確性”が挙げられます。

平面図は、各階の床面から一定(1.5m程度)の高さの水平断面を図面化したものであり、正確な縮尺で作成されます。また、図面を見ることで、寸法的な整合性が取れているかをチェックすることも可能です。

一方、間取り図の主な作成目的は、“どの部屋がどこにあるのか”といういわゆるゾーニングを表すことです。

よって、線が記載されている場合はあるものの、それほど寸法は重視されていません。

サイズ

間取り図と平面図の違いとしては、“サイズ”も挙げられます。

平面図は正確な縮尺で作成されるため、ある程度サイズもこだわる必要があります。設計事務所の実施図面の場合、1/50のサイズで描かれるのが一般的ですが、工務店もしくはハウスメーカーは、1/100のサイズで作成するケースが多いです。

一方、間取り図は、文字通り部屋の間取り、つまりレイアウトを記載した図面です。そのため、部屋の広さやレイアウトさえ確認できるものであれば、サイズにこだわって作成する必要はありません。

間取り図と建築図面の違いとは?

間取り図と混同しやすい不動産関連の図面は、平面図だけではありません。“建築図面”も、同じような認識を持っている方が非常に多いです。

間取り図と建築図面の主な違いとしては、以下のことが挙げられます。

  • 作成の自由度
  • 種類の多さ

作成の自由度

間取り図と建築図面とでは、“作成の自由度”が大きく異なります。
建築図面は、不動産の工事や建築を行う職人が使用する図面であり、設計士がCADを用いて作成するものです。

つまり、技術的な図面であるものの、作成できる人物は限定されているということになります。

一方、間取り図は、専門業者や不動産会社が専用ソフト、あるいはイラストレーターを用いて作成します。

そのため、会社によって作成者も違えば、出力方法や縮尺もまったく違います。言い換えれば、それだけ自由度が高いということになります。

種類の多さ

間取り図と建築図面には、“種類の多さ”にも違いがあります。建築図面は、非常に種類が豊富です。

例えば、電気の配線図のみを記したものは“電気図面”と呼ばれ、他にも照明だけを記した“照明設計図”や、家具の高さなどが記された“展開図”などが存在します。

建築会社等の職人は、自社の仕事ごとに必要な建築図面が割り振られ、それを基に施工していきます。

一方、一般的に間取り図と呼ばれるものは、部屋の間取りや設備に関する情報をまとめたものしかありません。細かいデザインの違いはあるものの、どれも1つの大きな括りに該当します。

まとめ

ここまで、間取り図の概要や詳細、平面図や建築図面との違いなどについて解説しましたが、いかがでしたでしょうか?

今まで、前述のような他の図面と間取り図の違いが明確になっていなかった方は、この機会にぜひ覚えて帰ってください。

もちろん、間取り図の役割や、そこから読み取れる情報に関しても理解してもらえれば、今後きっと活かせる場面が来るでしょう。

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